観察台湾

台湾の政治、文化、芸能など、台湾ネタを扱います。

抗日戦争と国共関係

 今年で戦後も70年。

 
中国の習近平は第二次大戦を、反ファシズム戦争勝利の戦争と位置づけ、その中における中国共産党の役割を誇示することで、中国の国際的な威信を高め、日本を牽制し、ひいては自らの権力基盤を固めようとしています。
 
下の記事は、台湾の中国時報の記事。中国時報といえばご存知、バリバリの中国派です。台湾の意見というよりも、あくまで中国国民党の意見として聞いたほうが良さげです。
 
内容は、抗日戦史における共産党の国民党に対する態度の変遷を追ったものです。その絡みから、習近平の最近の動きの意図について探っています。

f:id:shinkichi0202:20150222191804j:plain

 
↓↓↓↓

~抗日70周年、両岸の発話権~
 
今年は対日抗戦勝利70周年になるが、大陸ではすでに9月3日に「世界反ファシズム戦争勝利」の北京大閲兵の開催を決めている。これは中共総書記習近平の「中国(強国)の夢」の一環としての他に、一歩進んで、両岸間における対日抗戦についての発言権を得ようとする意味もあり、我が方としてはこれに対しどのような態度を取ればよいか。数十年来の悩ましい課題でもある。
 

f:id:shinkichi0202:20150222191845j:plain

1960年以来、中国は大閲兵を3度行ってきた。しかも、開催はすべて10月1日の国慶節であったが、9月の大閲兵開催は習近平が初。国際評論家の多くはこれを、権力掌握後3年に満たない習近平によるひとつの決断であり、中国の不断に成長し続ける軍事力と、軍隊に対する統制力を誇示する目的があると見ている。
 
 
習近平がいかに「中国の夢」を追ってゆくのかはひとまずおいておくとして、大陸が抗日戦争終了を記念した大閱兵を行うことに対し、我が方としての問題は一体誰が対日抗戦の「中心」なのかにある。誰が中華民族を代表し、日本の当時の侵略に対して語ることができるのか?
 
 
大陸の歴史観によると、中国共産党は8年にわたる対日抗戦の中心であり、国民党の対日抗戦は「消極抗戦、積極滅共」であった。また戦場では「不断の敗退、軍隊を失い国土を失う」状態だった。
 
 
この種の史観は、1985年から変更され始める。対日抗戦勝利40周年を記念して,中共機関紙《人民日報》は次のように述べている。「抗日戦争中国共産党が提唱したもので、中国国民党中国共産党の合作を中心とした抗日民族統一戦線の旗幟の下で進行した。」
 
 
抗戦勝利60周年の2005年になると、当時の国民党栄誉主席である連戦の大陸訪問により、国共関係が改善された。当時の中共総書記胡錦濤はさらに立場を調整し始める。曰く、「国民党と共産党は正面の戦場とゲリラ的戦場の任務とを分担し、国民党の軍隊を主体とした正面の戦場では一連の大規模な戦闘を組織し、日本軍に多大な損害を与えた」。
 
 
近年、抗戦の史実に対して、両岸では「共同紀念」、「共同編史」の建議が相次いでいる。しかし、大陸の新リーダー習近平の態度は明らかに異なる。
 
 
去年、抗戦紀念69周年の際、習近平は改めてこう述べた「中国共産党の中心的役割は、中国人民抗日戦争勝利における主役としての位置にある」。国民党の正面の戦場における立ち位置について、習が強調することはなかった。
 
 
いかにして習近平抗日史に対する態度の変化に向き合うか。そして、9月に行われる北京大閱兵に相対するか。口頭での抗議はなんの効き目もないだろう。。
 
 
対日抗戦の歴史の編纂は、必須透過兩岸的協商管道正式進行両岸の交渉のチャンネルを通じて正式に行われるべきだ。そして、台湾による歴史の正しい編纂は確かな民意の支持が必要である。さもなくば、この歴史の解釈権に対する争いに、台湾の勝機はないだろう。
 
 
↑↑↑↑
 

 

中国は日本を併合する

中国は日本を併合する

 

 

 

中国崩壊で日本はこうなる

中国崩壊で日本はこうなる

 

 

中国のミサイル、日本海封鎖へ

台湾中国時報系『旺報』の記事より。
 
↓↓↓↓

~中国、東風21型ミサイルを長白山に配備 日本海封鎖を狙う~

f:id:shinkichi0202:20150119194329j:plain

中国大陸がかねてより保有する、「空母キラー」こと「東風21」型弾道ミサイルの動向が、ここのところ外部の注目を集めている。中国メディアによると、第二砲撃部隊下に編成される世界初の対艦弾道ミサイルが、中国東北部吉林省内の長白山に配備されたようだ。その日本海を見下ろす地理的優勢から、日本海を抑えることが可能で、かつ射程範囲から見てみると、日本全土を射程に収めることが出来る。そのため、日米両国共通の戦略的脅威なりうる。
 
中国中央電視台の報道によれば、解放軍第二砲撃隊のあるミサイル旅ふ団の対抗演習の過程で、普通のトラック車両を青に塗装したミサイル運搬車が現れた。外部の見るところでは、車上に載せていたのは中国戦略ミサイル部隊が装備している「東風21」型弾道ミサイルであった。ある軍事専門家は軍が公開した写真から判断して、この第二砲撃隊ミサイル旅団の陣地はおそらく長白山(※北の将軍様がそこで生またと言い張ってる、抗日ゲリラの「聖地」、あの白頭山の中国名。―引用者)である。思うに、そこにミサイルが配備されており、このミサイルは日本全土を完全に目標に収めている、と見ている。
 
中国中央電視台の最新報道が暴いた
 
「東風21」型ミサイルの技術的水準と配備状況に関しては軍事機密にかかるため、中国当局は公開をしていない。しかしながら、西側メディアの報道ではかつて、次のような指摘がなされた。中国のこの中距離弾道ミサイルの主要な配備箇所は、遼寧省江西省雲南省福建省青海省などであり、日本や台湾を含むその目標に対して脅威となっている。カナダの『漢和防務評論』は2010年、中国山東省萊蕪地区にこの「日本全土を射程に収める中距離ミサイルとその部隊」をが配備されたと伝えた。
 
しかし、中国中央電視台の最新報道が明るみに出したところによると、中国東北地区はアジア・ヨーロッパ大陸の東部辺縁地区に位置し、西太平洋の「第一列島線」に隣接している。東北アジア地区は戦略上重要な位置にあり、その長白山地区は山と河に囲まれている。陸地面積は日本と北朝鮮を合わせた面積の2倍以上である。軍事的経済的な潜在力は誠に大きなものだ、中国の軍事専門家はこのように見ている。
 
地理的な優勢 宗谷海峡を抑える
 
他にも、中国東北地区は日本海を一手に収めることができる位置にあり、日本海をミサイルの攻撃範囲内に収めている。また、その1800キロの有効射程距離をもってすれば、北は宗谷海峡、南は対馬海峡をコントロールすることができ、万が一日中間で不測の事態が発生した場合には、大陸は戦略ミサイルの明らかな優勢を頼りに確実に日本海の出入り口を封鎖できる。こうして、日中間の制海権をめぐる争いにおいて、中国は海上でヘゲモニーを確立できる。
 
その他、ロシアの軍産複合体のホームページは先日、日本のフリー軍事ジャーナリストの分析を援用して次のように述べていた。中国は5年も経てば「東風41」大陸間弾道ミサイルを完成させられる。費用は僅かに11億ドルで、15000キロ以内の目標を破壊できる。12発の核弾頭を携え、2020年までには配備をすすめる予定である。中国のミサイル、日本海封鎖を狙う
 
 
↑↑↑↑
 
満蒙の地は、生命線なり!!!!

 

核武装なき「改憲」は国を滅ぼす

核武装なき「改憲」は国を滅ぼす

 

 

 

中国は日本を併合する

中国は日本を併合する

 

 

台湾選挙の速報

昨日ご紹介した選挙ですが、野党民進党の大勝という結果になりました。台北では、無党派の柯文哲も事実上緑陣営ですから、首都戦も緑が制したようです。
 

f:id:shinkichi0202:20141129232649j:plain

(図は、自由時報電子報のトップページで見られます)
 
なお今回の大敗の責任をとって、馬英九政権の行政院院長(首相にあたる)で国民党籍の江宜樺が辞任することになりました。

参考記事です
 

 

陳水扁の時代―台湾・民進党、誕生から政権獲得まで

陳水扁の時代―台湾・民進党、誕生から政権獲得まで

 

 

 

台湾之子

台湾之子

 

 

台湾の統一地方選と、嫌韓!?

先日、衆議院が解散されました。実は台湾もまもなく選挙です。29日に統一地方選が行われます。

 
選挙目前のこの時期にいたり、国民・民進両陣営による舌戦が熱気を帯びています。
 
そんななか、東洋経済にこんな記事がありました。↓
 
嫌韓CM」席巻!台湾の過激な選挙事情
 

f:id:shinkichi0202:20141127203917j:plain

 
 
台湾の選挙事情を報じた日本のこの記事が、今度は台湾の自由時報(緑寄り)によって逆輸入され、国民党を批判的に捉える記事になっていました。
 
「日本メディア『国民党は韓国を応援団に 選挙のために嫌韓感情を煽る』」と題する記事で、「国民党は先日、韓国を使って怪しげなイメージに仕立てた広告を打ち出した。韓国メディアはこれについて、『韓国の名誉を傷つける』ことで台湾選挙民を煽動する意図があるとして批判をしていた。その後、日本メディア『週刊東洋経済』もこれについて報道。国民党は、台湾に存在する『嫌韓』感情を煽る選挙広告を用いたとして、これを批判した。さらに、国民党は韓国を『応援団』のようにしている、過去には韓国を引き合いに出して民進党を攻撃した、とも報じた。」と紹介されていました。
 
 
確か今年の頭頃からずっと、新聞やテレビで統一地方選は度々ホットな話題となっていました。
 
特に、注目の的は台北市長選挙です。首都台北の市長選挙ですから、当然注目度は高まります。現総統の国民党馬英九も、今は囚われの身となった前総統陳水扁、かつて台北市長をつとめたことがあります。
 
今回の台北市長選で注目を集めているのは、この二人です。
 

f:id:shinkichi0202:20141127202548j:plain

連勝文と柯文哲
 
 
この2人について、若干観点に偏向はありますが、春くらいから頭に残ってきた情報をご紹介します(笑)あ、間違いなどあったら遠慮なくご指摘くださいね!
 

f:id:shinkichi0202:20141127202632j:plain

連勝文は、李登輝政権下で外交部長、行政院長、副総統などを歴任した連戦の息子です。もちろん、中国国民党籍の候補です。連戦の父、つまり連勝文の祖父に当たる連震東は、慶応大学卒。日本の台湾統治時代、台湾から中国大陸に渡り国民党に身を投じ、戦後台湾へ戻りました。
 
二二八事件、その後の白色テロ、国民党独裁などを経験している戦後の台湾人にとって、大陸帰りの台湾人は、いわば国民党のお先棒を担ぐ裏切り者でした。同じ台湾人でも、全く政府に登用してもらえない本土人と、大陸帰りで国民党に協力していた者とでは、政府での待遇が全く異なったためです。そのため台湾人は、大陸帰りの連中を軽蔑の意味を込めて、「半山」と呼びました。当時、中国人のことを「唐山」とよんでいたことから来ているそうです。つまり、「半分中国人」という意味でしょうか。
 
このような背景から、「世襲」「金持ち政治家の家系」といった批判を受けがちですが、国民党政治家のサラブレッドです。
 
 

f:id:shinkichi0202:20141127202655j:plain

柯文哲は、台湾大学病院の医師です。父は小学校教師でした。ベルトに携帯電話のケースをいつもつけており、それが庶民派的トレードマークともなっているようです。連勝文が国民党ですから、柯文哲は民進党かと思いきや、実は無所属です。一時期は民進党の候補となるかどうかが注目を集めていましたが、結局入党はせず無所属での立候補となりました。民進党はそのため、一時期は独自で候補者を立てましたが、世論調査の結果柯文哲に支持率で追い付けず、出馬を取りやめました。緑陣営の民進党台湾団結連盟は現在、柯文哲の支持に回っています。
 
記憶にまだ新しいひまわり学生運動の支持者らは、概ね柯文哲支持に回っているようです。学生らは「中国と距離を保つなら、民進党支持」、というわけではなく、広く現状に対する不満のはけ口としての第三局を求めた結果、柯文哲を支持する層が出てきているようです。学生らは民進党に対しても、不満が溜まっていたというわけですね。ただし支持層のこうした背景から、青陣営は対中関係悪化の可能性を考慮して、「経済を投票の目安にしたら国民党に入れるしかない」との批判を受けています。
 
なんとなく、「青陣営、中国・財界寄りの連勝文」、「緑陣営、本土派・庶民派の柯文哲」、みたいな紹介の仕方になってしまいましたね(笑)
 
現状分析では、連勝文の劣勢と目されているようです。ただ、連勝文の強みは国民党の地盤による組織動員にあります。最後の2日が勝負を分けるとも言われています。ある学者などは、「陸軍の連勝文、旧来の組織動員で地に足のついた票集め」「空軍の柯文哲、若者中心に幅広く支持を集めることに成功するが、足元は不安定」と例えていました。
 
ところで、台湾の選挙を見ていて思うのは、日本と違って敵陣に対する批判の仕方が、かなり露骨だということです。上記の広告もしかり。
 
その他にも…
 
上記の記事と関連して、「韓国が言っている、ありがとう!と。ありがとう民進党、立法院で法案を阻止してくれて、と。

f:id:shinkichi0202:20141127202844j:plain

 
 
 
柯文哲事務所に盗聴器が仕掛けられていた事件について「自作自演だ!
 

f:id:shinkichi0202:20141127203234j:plain

 
 
民進党の詐欺」の文字
 

f:id:shinkichi0202:20141127203304j:plain

 
 
これらは、全部本日付の中国時報に乗っていた広告です。日本とは風土が違いますね〜
 
 

 

台湾の政治―中華民国台湾化の戦後史

台湾の政治―中華民国台湾化の戦後史

 

 

 

二・二八事件―「台湾人」形成のエスノポリティクス

二・二八事件―「台湾人」形成のエスノポリティクス

 

 

 

カイロ宣言

「中央研究院」…。

 
ご存知の方もおられるかもしれませんが、台湾の最高学術研究機関で、1928年に大陸の南京で設立されました。なので厳密に言うと中華民国の最高学術機関でしょうか。現在は台北にあります。南港という、中心部からは若干離れた場所です(詳細を知りたい方は、Wikipediaにも日本語で「中央研究院」の記事があります)。
 
 
 
唐突でしたが、この中央研究院には様々な研究セクションがあり、各セクションごとにホームページがあります。
 
 
 
私も時々ホームページを覗いてみるのですが、その中でも「近代史研究所」(中国近代史です)と、「台湾史研究所」のホームページにはよくお世話になっています。特に近代史研究所のホームページでは論文や一部書籍を無料でダウンロードできるので、大変重宝しております。
 
 
近代史研究所のホームページのトップに「毎日一圖」というコーナーがあり、日替わりで珍しい資料が公開されています。中国史にあまり興味はないが、日本近現代史が好き!という方でも、なかなか楽しめるものがあると思います。
 
 
最近面白かったものから、ひとつご紹介。
 
↓↓↓↓
~米軍が台湾に投下したカイロ宣言~
 

f:id:shinkichi0202:20141109183853j:plain

 
 
1943年12月3日、「カイロ宣言」が公表された。カイロ宣言は第二次大戦中、同盟国の首脳による重要な会議の一つであり、「カイロ宣言」の法的地位については今でも争いがあるが、国家指導者がはじめて国際的なサミットに参加した事の意義自体は疑いもなく中国近代外交史上の突破点である。
 
↑↑↑↑
 
 


中央研究院近代史研究所 Institute of Modern History, Academia Sinica

 
 
 
 
ところで文中の「争い」というのは何かと言いますと…
 
 
カイロ宣言では以下の通り、中華民国に台湾を返還すると明示されています。戦後のサンフランシスコ平和条約で、日本は台湾の主権を放棄しました。しかし、サンフランシスコ平和条約、その後締結された日華平和条約では、台湾を誰に返還するかが示されていません。(サンフランシスコ平和条約第二条b 日本国は、台湾及び澎湖諸島に対するすべての権利、権原及び請求権を放棄する。)
 
 
台湾独立派の人々の一部は、これを論拠の一つとして「台湾地位未定論」を唱えます。つまり、戦後台湾の法的地位は未定のままであるから、台湾は中華民国の一省として中国に復帰した(「光復」)わけではない、という風に中国と台湾を離して考える論理のようです。
 
 
そこで、カイロ宣言は法的に果たしてどういう意味を持つのか、が争いとなるようです。カイロ宣言がただの雑談記録に過ぎないならば、台湾の主権はやはり明示された形では、どこにも復帰していない、返還されていない、ということもできるからです。
 
 
ちなみに、独立派の友人との何気ない会話の中で、私が、「光復後の台湾は…」と言ってしまったことがあります。すると彼は、「光復じゃない、戦後の台湾は、と言ってくれ!」と、冗談混じりに怒ってました(笑)
 
 
 
参考
 
ローズヴェルト」大統領、蒋介石大元帥及「チャーチル」総理大臣ハ、各自ノ軍事及外交顧問ト共ニ北「アフリカ」ニ於テ会議ヲ終了シ左ノ一般的声明ヲ発セラレタリ
 
各軍事使節ハ日本国ニ対スル将来ノ軍事行動ヲ協定セリ
三大同盟国ハ海路陸路及空路ニ依リ其ノ野蛮ナル敵国ニ対シ仮借ナキ弾圧ヲ加フルノ決意ヲ表明セリ右弾圧ハ既ニ増大シツツアリ
三大同盟国ハ日本国ノ侵略ヲ制止シ且之ヲ罰スル為今次ノ戦争ヲ為シツツアルモノナリ右同盟国ハ自国ノ為ニ何等ノ利得ヲモ欲求スルモノニ非ス又領土拡張ノ何等ノ念ヲモ有スルモノニ非ス
右同盟国ノ目的ハ日本国ヨリ千九百十四年ノ第一次世界戦争ノ開始以後ニ於テ日本国カ奪取シ又ハ占領シタル太平洋ニ於ケル一切ノ島嶼ヲ剥奪スルコト並ニ満洲、台湾及澎湖島ノ如キ日本国カ清国人ヨリ盗取シタル一切ノ地域ヲ中華民国ニ返還スルコトニ在リ
日本国ハ又暴力及貧慾ニ依リ日本国ノ略取シタル他ノ一切ノ地域ヨリ駆逐セラルヘシ
 
前記三大国ハ朝鮮ノ人民ノ奴隷状態ニ留意シ軈テ朝鮮ヲ自由且独立ノモノタラシムルノ決意ヲ有ス
右ノ目的ヲ以テ右三同盟国ハ同盟諸国中日本国ト交戦中ナル諸国ト協調シ日本国ノ無条件降伏ヲ齎スニ必要ナル重大且長期ノ行動ヲ続行スヘシ」
 
 

 

台湾の法的地位 (1976年)

台湾の法的地位 (1976年)

 

 

 

台湾の政治―中華民国台湾化の戦後史

台湾の政治―中華民国台湾化の戦後史

 

 

 

アジアの孤児 (1973年)

アジアの孤児 (1973年)

 

 

台湾と香港と中国

台湾の中国時報のコラムをご紹介。

 
 
最近ではあまり報道で目にしなくなりましたが、香港でのデモの様子が一時新聞紙上をにぎわせていました。またご記憶がおありの方もいらっしゃるでしょうが、台湾でも今年、学生による国会占拠がありました。
 
 
下記でご紹介するコラムは、民主主義(議会主義?自由主義?)とは何なのか、香港と台湾の学生運動をどう考えるか、またそれに直面する中国はいかに香港、台湾と向き合うかについて、おそらくは目前に迫る台北市長選挙を念頭に論じています。
 
 
↓↓↓↓
 
~台湾に自信なし、香港に忍耐なし、大陸は寛容を要する~
 
陳長文(法学教授、弁護士)
 
「龍」は古代中国において皇帝を示すものであった。その隠された意味は、政府に対する民の期待である。「龍」の様に民の生活を安定させ、国と民とに安泰をもたらすもの、というわけである。今日の両岸三地域はそれぞれ異なる政府体制を有しているが、もし「龍」の比喩で言うならば、台湾、香港、大陸の三匹の龍にはどこに相違点があるか?
 
 
このトピックに入る前にひとつ故事を見てみよう。
 
 
強大な力を有する一匹の龍がいた。雨を降らせる能力を持っていたため、人々は龍を神と崇めた。人々はさらに神龍廟を建て、参拝の焼香は絶えることがなかった。長く干ばつが続き雨が降らないでいると、雨を振らせてくれるよう神龍を拝んだ。
 
 
しかし龍の力は大きく、人々のコントロールを受け付けなかったために、気分の優れない時には雨を多く降らせ、洪水をもたらした。龍の力に対する人々の想いは、愛憎半ばするものとなった。ある水害の後、人々は鎖で龍を縛り上げ、動けなくしてしまった。龍はついに、悪事をする能力がなくなってしまった。
 
 
まもなくして間伐が発生し、飢饉が訪れた。人びとはようやくまた神龍の廟へやってきて、神龍に拝んで雨を降らせてもらおうと考えた。すると龍は人々を見ながら、息も絶え絶えにこう言った。「こんな状態で、まだ雨を降らせることができると思うかね?」ここで読者にお尋ねしたい。もしあなたならば、神龍の鎖を解くだろうか?
 
 
政府制度を龍に例えてみると明らかになる。つまり、束縛を受けた龍が示すのは民主政治、権力分立下にある政府である。これは台湾に比較的近い。束縛を受けない龍が喩えているのは、党の「領導」の下にある政府である。これは比較的大陸に近い。前者は機能不全に陥る危険があり、後者には権力濫用のリスクがある。そして、香港やマカオは両者の中間にある。
 
 
各人各様の回答があるだろうが、私の選択は、束縛を受けた神龍だ。
 
 
民主制度の多岐にわたるコントロールは固より、政府が善いこと悪いことをなす能力を制限するものであった。しかしその更なる本質的義は、民主は「人民が主人となる」と同時に、「人民が責任を負う」という点にある。選挙の度に人々は悟ることになる。最終的に台湾のため責任を負うのは自分自身であると。
 
 
もしここ数年の大陸の経済的成果と台湾のそれとを対比して見るならばたしかに、台湾は大陸に及ばない。もし、両岸人民の政治に対する満足度を比較して見るならば、おそらく大陸人民の政治に対する満足度のほうが、台湾人民のそれよりも高いであろうと思う。
 
 
しかし、私が台湾の政治制度を選択する理由は簡単だ。
 
 
第一の理由は、よく知れ渡った決まり文句だ。経済成長の「価値」はいくらだろうか?2兆、3兆それとも10兆?しかし「自由の空気」に価値はつけられない。台湾の政府は確かに機能不全に陥る危険がある、それでも私達の一票一票で選出したのだ。政府の能力は批判を受けるものであるが、台湾は弱者保護、権力濫用の防止、自由権の伸長、などなどにおいて不断に進歩を続けている。
 
 
第二に、ニュースを見ると台湾は混乱と喧騒にみちみちており、毎日が世界の終わりのごとくである。しかし、テレビを消して新聞を閉じてみると、台湾には非常に落ち着いて静かな一面があるということに気づくだろう。至上の美しさでも善でもないけれど、確かに、小さな善良さや幸福が生活のあらゆるところに存在している。これが、束縛を受けた龍か拘束を受けない龍かの二者択一において、筆者が束縛を受けた龍を選ぶ理由である。
 
 
このような選択に照らしてみれば、台湾、香港そして大陸は3つの「心」を持たねばならないのだ。
 
 
台湾は、自分の政治制度に自信の心を持たねばならない。香港は、政治制度改革の追求において、忍耐の心を持たねばならない。大陸は、政治改革の提議に対して寛容な心を持たねばならない。
 
 
まず台湾の自信について言うならば、台湾民主の発展が遭遇する問題は、民主の質を上げることによって改善しなければならない。民主に特効薬はない。民主の結果は、民主によって矯正することができる。これは容易なことではない、だから堅い自信を持ってそれを促していかなければならない。
 
 
次に香港の忍耐について論じるに、筆者は香港が民主を追求する努力についてこれを支持している。しかし、さらなる忍耐が必要だ。特に、「民主のための闘い」を「反中国」の心情に変えてはならない。民主のための闘いには、大陸の民衆も、必ず声をあげて応援するということはないだろうが、少なくとも「沈黙による支持」をすることはあるだろう。しかし、もし「反中国」となってしまうと、これら沈黙の支持と対立してしまうからだ。
 
 
最後に大陸の寛容について。経済発展は、たしかに不可欠のものであると同時に、ときにはバブルということもあり得る。頂点に達した時、つまり現在、経済発展の果実は政権維持のための、重要な正統性の基礎である。しかしこの種の正統性の基礎は、見たところ過渡的なものであり、代替的なものである。経済発展が頓挫した時、政権を繋ぎ止める正統性の基礎はどこにあるか?この問題は、今すぐには起きないかもしれない。しかし明日は?10年後はどうか?必ずや訪れるであろうこの未来に直面して、大陸は、各種の政治制度改革の提議に対して寛容の心を持たねばならない。というのも、それが意味するところは、国家を統治する(党によるものであるのか、あるいは憲法によるものであるのか)正統性の淵源を探し出し考え出す試みなのだ。
 
 
もし大陸が合作の方向、さらには統一の方向へ前進する希望を抱いているなら、一国二制度はせいぜい過渡的効能しかない。さらに、香港の現状から見るに、その過渡的効能の維持はますます無理をきたしてきているようだ。
 
 
合作、更には統一をしたいのならば、ある種の永続的な発展の可能性しかない、つまり「一国良制」(※引用者:一国二制度の中国語、「一國兩制」と同じ発音)である。3つの地域にそろって適用できる良い制度を実施し、みんなが同じ「一国人」になりたがるような良い制度にするのだ。
 
 
↑↑↑↑
 
 
 
 
民主主義之錯誤には民主主義で是正していくしかないのでしょうか?そうした観点からすれば、確かに学生運動の国会占拠などはただの暴挙にしか映らないのでしょう…。香港の場合には、若干性格が異なっているのはご存知のとおりです。筆者も、その点を勘案して香港を支持しているのかもしれません。
 
 
 
ところで、私の友人も何人か香港の占拠に参加していますが、彼らの話を聞いてみると非常に面白いです。
 
 
ある香港の友人は、「中国意識なんてものは微塵もない、香港意識だけ。何なら、中国意識よりも英国意識のほうが強いと思う。」なんていうことを言っていました。
 
 
また、この友人と私と、台湾人の友人とで話をしていた時、話題が台湾の独立になると、この香港人は「台湾の独立を支持する。いや、むしろ統一には絶対反対。こんな思いをするのは俺らだけで十分、反面教師にしてくれ」てなことも言っていました。
 
 
そこで試みに、「戦争をしてでも香港が独立するか、完全に人民共和国の一部になるか、二者択一ならどちらを選ぶ?」と聞いてみたところ、「あんな狭い土地さっさと捨てて、日本かアメリカに行く」と言われてしまいましたっけ…
 
 
また別の友人は、「香港人は当然中国人。けれど今の大陸は間違っている。本当の中国人は、もっと善良で誇り高いものだ。」とも言っていました。
 
 
台湾の友人にも、熱狂的な中華民国支持・蒋介石信者ー彼は現在、陸軍の軍人ですがーもいたり、バリバリの台湾独立主義者もいたり。それぞれの立場から話を聞いてみると非常に面白く、奥深いものがあります。
 

 

国家と革命 (講談社学術文庫)

国家と革命 (講談社学術文庫)

 

 

 

民主主義とは何なのか (文春新書)

民主主義とは何なのか (文春新書)

 

 

 

北一輝思想集成―国体論及び純正社会主義 日本改造法案大綱 対外論策篇ほか
 

 

 

民族という虚構

民族という虚構

 

 

台湾の慰安婦2

台湾の中国時報が9月に報じた記事です。


ニュースソースは中国の中国新聞網というサイトで、同記事を中国時報が簡単にまとめて紹介した形になっています。中国の日本戦犯報道、と聞いただけで皮肉な笑みがこぼれる方、アレルギー反応が現われる方、等等それぞれ反応をお持ちの方々もいらっしゃるでしょうが、ものはためしといいますから、よろしければご覧ください。

 

中韓関係に関しては、ニュースソースの不確かな半ば都市伝説のような「反日言説」をたまに見かけますが、下記の記事は当然ソースを明示しておきますので、ご安心ください。

 

(ところで、今回は何も記事のご紹介そのものが目玉ではありません。中国の記事が下記のような形で台湾でも新聞報道として世に出ている、という点が気になったもので、あえて「トンデモ」記事をご紹介いたしました。)

 

↓↓↓↓

~日本軍、糧食不足により慰安婦を殺しその肉を食べる~

 

最近、大陸で立て続けに第二次大戦における日本軍戦犯史料の研究結果が公表され、日本軍が中国侵略時に犯した数々の悪行が再度明らかにされた。そのうちある戦犯は、当時山東省で日本軍が新兵の教育訓練を行っていた際、中国人捕虜を使って刺殺の訓練を行っていたと認めた。彼は、日本軍が中国人婦女を強制徴発するのをたびたび目にしたと証言。さらには、日本の兵士が食糧不足のために慰安婦を殺しその肉を食べ、同じ部隊の兵士にもその肉を配り食べさせていたという。

 

今年9月2日は中国の対日抗戦勝利69周年の記念日だ。大陸の遼寧省社会科学企画基金弁公室は抗日戦勝利を記念するため、中国大陸で改造を受けた8名の日本戦犯の口述記録を、近日立て続けに発表した。この8名の戦犯は自らが当時中国で行った悪行について述べ、二度とは戦争を起こさないと誓いを立てた。

 

石渡毅という名の日本人戦犯は、1941年に入隊、かつて日本軍第59師団第54旅団第111大隊機関銃中隊の下士官である軍曹を務めた。彼は供述の中で、山東省の索格荘で重大な戦争犯罪をおかしたと認めた。石渡毅は大隊長の命令の元で、30人の新兵教育訓練中に生きた人間を使って刺殺訓練を行い、交代で4人の中国人捕虜を殺した。

 

石渡毅は言う。日本軍の占領区域では、中国軍人だろうが一般人だろうが、日本軍はいつでも好き勝手に殺した。強姦も、言うまでもない。強姦は、多く発生したが、日本軍の目にはいつものこととして映っていた。治安区部隊には慰安所が設置されていたが、わずかな金を払いさえすれば、慰安所にいる中国人婦女、韓国人婦女と性交渉が持てた。これは日本軍の部隊の中では常の事だった。石渡毅が所属した部隊は、済南に「軍人クラブ」を設けていたが、軍人の日用品を販売するほかに、慰安婦もいたという。

 

石渡毅は次のように回想する。日本軍によって捕らえられて来た捕虜の中に、ある女性がいた。はじめ、ある下士官慰安婦にさせられた。索格荘に長く駐留するうちに、食糧の供給が徐々に難しくなり、下士官は彼女を殺した後、その肉を食べた。しかも、自分で食べるだけではなく、中隊の人間にも大隊本部から送られてきた肉だとうそをついて中隊の人間みんなに食べさせた。撫順の戦犯管理所で、下士官はこの件に関してすでに供述を行い、認めている。

 

研究統計が明らかにするところによると、第二次大戦中に日本軍に迫られ強制的に性奴隷とされた被害者は、40万人に上る。そのうちの大部分は中国人婦女だ。また、多くの日本本国の子女もその中には含まれている。彼女たちは強制徴発され、日本軍の従軍慰安婦として苦痛を受けた。日本軍は慰安婦を軍需品としてみなし、75%の慰安婦が蹂躙され死んでいった。

 

石渡毅は、中国政府と人民は日本の戦犯を手厚く扱い、彼らを帰国させたことについて、奇蹟であると考えている。普通一般の人民や国家ではなしえないことだ。石渡毅は過去について謝罪すると同時に、二度とは戦争を起こさず、平和と日中友好のために終生努力すると誓った。また、日本の教師は教育を通じ、平和と真理を熱愛する青少年を育成するようにと呼びかけた。

↑↑↑↑


日軍缺糧 殺慰安婦吃肉 - 中時電子報

 

中国で改造を施された日本の戦犯の証言ですか…ほほー、なるほど。中国の当局機関が行ったヒアリングで…へー。


ニュース大本の中国新聞網では、石渡氏の証言がもっと長々と掲載されています。

 

「私は、中国の撫順戦犯管理所で思想改造を受け、郵政局局長の地位にありました。定年退職をしたあとは、“中帰連”(※)に戻って常任委員を担当し、のちに常任委員長を務めました。私たちは、撫順戦犯管理所の前に謝罪の碑を建立しました。」その石碑には「過去について謝罪すると同時に、二度とは戦争を起こさず、平和と日中友好のために終生努力する」との理念が刻まれている。

 

「現在の日本は独立国家ではありますが、米国の半植民地であるといえます。これは非常に危険なことです。安倍内閣はこの路線をどんどん進めており、こうしたときに、われわれは日中友好こそ真の世界平和の基礎であると信じています。日本が危機の時代ある今、中国の友が援助の手を差し伸べてくれるよう願っています。」

日军强征慰安妇并杀掉吃肉 立下谢罪碑誓不再战-中新网

 

中帰連=「中国帰還者連絡会」、現在は後継組織「撫順の奇蹟を受けつぐ会」となっている。Wikipediaの紹介ですが、そんな組織なのかぁー、とよく分かります(笑)なお、Wikiのページにある「会員」の項「あ行」にある「絵鳩毅」なる人物が、石渡氏のようです。

中国帰還者連絡会 - Wikipedia

 

ちなみに、台湾の従軍慰安婦という題名で今回の記事を載せましたが、台湾の従軍慰安婦と今回の記事、直接の関係はありません。ただ、台湾の大手新聞社によるこうした報道を目にした台湾人の心証として、「慰安婦」という言葉がおよぼす影響はどの程度でしょうか。現在まで出、中国時報の記事には69件のコメントがついています。少し気になりましたので、今回はあえてこの題でご紹介しました。

 

 

慰安婦と戦場の性 (新潮選書)

慰安婦と戦場の性 (新潮選書)

 

 

 

新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 台湾論

新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 台湾論

 

 

 

“小林よしのり『台湾論』”を超えて―台湾への新しい視座

“小林よしのり『台湾論』”を超えて―台湾への新しい視座