ウヨクのつぶやき(旧観察台湾)

元々は台湾の政治、文化、芸能など、台湾ネタを扱っていましたが、今は気ままな浪漫派ウヨクの思いつきを書いています。たまに、台湾にも触れていきたいです。

台湾の慰安婦…台湾中国時報「反省のない日本に未来はない」


台湾の中国時報に、慰安婦朝日新聞吉田証言関連のコラムが載っていました。

 

慰安婦というとどうしても韓国朝鮮のイメージが強かったですが、いろんなところで言ってる人がいるんですわね…。ちなみに、中国時報はバリバリの中国統一派で(名称からも分かります)、明らかに日本とは距離を置いた論調です。

 

 

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~時論―反省のない日本に未来はない~

 

康淑華(婦女救援基金会執行長)

 

日本の朝日新聞は先月、1982年に旧日本軍人吉田清治の証言を載せた一連の「慰安婦」報道を撤回した。日本軍が朝鮮半島で女性を強制的にさらい、「慰安婦」にした、さらに暴力を以てそれを行った、とする吉田の当時の証言を誤りであると認めた。この撤回は日本社会を騒然とさせ、右翼人士による、「慰安婦」議題の転覆を企図した一連の行動を引き起こした。

 

首相の安倍晋三らを含む右翼人士は、朝日新聞の当時の報道は国家のイメージを損ねたとして、こぞって非難をし、同報道者の謝罪を求めている。右翼メディアもこの機会を借りて次々と朝日新聞に攻撃を仕掛けており、当該記者とその勤める大学も脅威を受けている。日本政府はさらに近日、元国連調査員のクマスワラミが1996年に発表した人権報告の中で、朝日新聞を引用した「慰安婦」に関する内容を削除するように、と要求したが、拒否された。

 

婦女救援基金会は長期にわたり慰安婦人権運動に従事しており、朝日新聞が報道を撤回したことにより引き起こされた一連の事件を、大変遺憾に思っている。日本が第二次大戦の期間に婦女を強制徴発し、「慰安婦」として前線に赴かせたことは争いようのない事実であり、1992年以来各被害国の「慰安婦」の生存者たちによって証言がたびたび出されている。こうして、日本が当時暴力や脅迫、誘拐、抽選などの手段で、日本軍のため性的作業を行うよう婦女達に強制したことを明らかにしてきた。さらに当時の被害にあった地点、売られていったルートなども明確に指摘されている。

 

クマスワラミが言うように、「吉田証言」は数多くある証拠のうちのひとつであり、その証言の真偽は、「慰安婦」募集の過程で婦女たちが日本軍の「性奴隷」にさせられた事実に何ら影響するものではない。朝日新聞の当時の報道には確かに瑕疵があるかもしれない。それでもその報道だけで、日本軍が第二次大戦中に「慰安婦」に対して犯した犯罪を消し去ることはできない。さらにいわんや、「慰安婦」制度は20世紀の最も深刻な性奴隷事件であり、全世界の被害女性の数は少なくとも20万人に達する。日本政府は、計画的に軍・警・憲・政、及び業者を取りまとめ、女性に対して販売と搾取を行った、これは国家と軍隊による女性に対する集体的な暴力である。

 

日本は安倍首相の就任以来、保守勢力が新たに台頭し、右翼人士は日本の戦争責任を反省しようとせず、かえって次々に「慰安婦」を傷つける言論を発表している。今回はさらに朝日新聞の報道撤回の一事に乗じて、再び「河野談話」と国連調査報告を否定しようと企てた。「慰安婦」は決して70年前の偶発的事件ではない。21世紀に於いて、婦女が敵の性奴隷に陥るという事件がたびたび伝えられている。性暴力は依然として戦争の一手段として見られている。安倍政府はかつて、21世紀に再び人権侵害が起こらぬよう努力すると表明した。しかし、われわれは何ら具体的行動を見ることができない。私たちは、日本政府が速やかに「慰安婦」の史実を承認し、人権保障の承諾を実現するよう期待する。

 

過去の歴史を反省せずに、日本の次世代はいかにして、「間違いと向き合う勇気とは何であるか」を学ぶのか?いかにして本当の世界平和を作り出していくのか?日本政府はもっと妥当な行動ができるはずだ、次世代の日本人に誇りを感じさせてあげるのだ。

 

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時論-沒有反省 日本沒有未來 - 中時電子報

 

この婦女救援基金会なる団体、過去には「台湾慰安婦特別展示会」なるものを台湾の台北市教育部と共同で開催しているようで、

台灣舉辦慰安婦特展, 希望喚起民眾關注

 

今後「慰安婦及び女性人権平和記念館」なるものをつくろうとも画策しているようです。「慰安婦」問題に関しては今まで特に関心もなく、知識も全くなかったのですが、今回たまたま出くわしたこの基金会、中国語版のウィキペディアで「慰安婦」と調べてみたところ台湾における「慰安婦」問題を「発見」した団体のようです。なかなか根は深そうだ…

 

これをきっかけに、ちょっとずつ台湾の慰安婦について調べてみようかな…。

 


婦女救援基金會Taipei Women's Rescue Foundation

 

 

 ↓そのうちこれも読んでみよう

慰安婦と戦場の性 (新潮選書)

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