観察台湾

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中台関係ウォッチング

今年は、中台関係が随分動いてますね。


台湾の行政院大陸委員会主任王郁琦と中国の国務院台湾弁公室主任張志軍が、今年2月南京と上海で会談した(王張会談)。会談後、「馬習会談」の可能性まで取り沙汰された。今秋北京で行われるAPEC首脳会談に合わせ、馬英九習近平による、トップ同士の会談の可能性が浮上したのだ。


また、 3月にはひまわり学生運動、その煽りを受けた張志軍の訪台中止、学生運動に対する各界の反応ー例えば、 大一中架構(青=国民党系、緑=民進党系の派閥を超えた超党派の有力者による新たな両岸関係へ向けた呼びかけ。後日紹介予定。) ーなどなど。


両岸関係の変動の可能性を見越して、民進党もかつての「逢中必反」(中国に関係するものはすべて反対)態度に転換が見られるのではないかと予測されている。その予測を裏付けるのが、蔡英文の発言だ。民進党の新主席蔡英文は、何ら前提を設けないのであれば民進党本部で張志軍と面会しても良いと表明したのだ。


そんな中、台南市長頼清徳(民進党)が展覧会のホスト役として上海を訪問する。


7日には復旦大学で座談会に出席。以下のように発言した。以下、中国時報より。


民進党は1999年に台湾前途決議文を採択しました。台湾人民自身に自身の未来を決定させ、そのプラグラムにおいては台湾民衆の決定を尊重するというものです。当時陳水扁は台湾前途決議文を掲げて総統に当選しましたが、これは同決議文が台湾社会のコンセンサスであるということを示しています。」そして民進党の台湾独立綱領は決議文に基づくものだ。


「党の台湾独立綱領を凍結することが台湾独立の主張を解決することにはなりません。台湾社会にまず台湾独立の主張があって、その次に民進党があるのです。」
両岸関係については、習近平が米中関係について示した「対抗せず、衝突せず、相互尊重、協力共栄」の4点を挙げ、米中台関係においても用いることができる、とも述べた。(http://www.chinatimes.com/newspapers/20140608000255-260102

 

これに対し、民進党主席の蔡英文はFBにて次のように同調した:


頼清徳の談話は民進党成長の歴史的軌跡を示したものだ。これは(台・中)双方が相互理解をすすめ、各々の過去の発展の歴史的基礎の元、共通のものを求めつつ、異なるものは異なるものとして残していくための助けとなる。そして、両岸の平和、安定、発展へ向けた契機を作り出すこととなるだろう。


一方、国民党陣営からは、李登輝政権時代に行政院長を務めた郝柏村(国民党)が、頼市長の「台湾コンセンサス」説に応酬。台湾を愛するということは中華民国を愛することであり、中華民国を愛するということは台湾を愛することだ。これこそが本来の台湾のコンセンサスである、と述べた。(http://www.ettoday.net/news/20140608/365592.htm


蔡英文が両岸関係に対して積極姿勢を見せた矢先での頼清徳の発言。そしてそれを容認する姿勢の蔡英文


頼の発言は台湾独立と民進党を差異化することで、中国向けと支持者向けに、それぞれ別のメッセージを発しているという見方もある。


つまり、中国に対しては民進党と台湾独立を一応分けてみせることで、柔軟姿勢をアピール。一方支持者向けには、あくまで台湾独立という主張を担ったうえでの民進党という姿勢の表明。この2つの意味がこめられていると見ることができるだろう。


中台関係は今後どう動くでしょう。また新主席の蔡英文はいかなる舵取りをしていくのか。


今回はちょっとしたニュースの紹介でしたが、もっとまとまった形で動きつつある両岸関係の全体像を、また改めて紹介できればと思います。

 

 

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